白は中央を厚くして優勢を築く

Lizzle_KataGo の勝率と目差表示

Lizzle_KataGo では,検討したい局面を次のように操作します。
 下向き矢印キーを押すと1手ずつ,「pagedown」キーを押すと10手ずつ進みます。
 碁盤の左側下半分に『勝率グラフ』,上半分に勝率と目差が数値で表示されます。
 下図に15手まで進めた局面を示します。


右上隅で,黒「15」(小さい白丸が付いた黒石)と守ったとき,上図に示すように,白は水色(KataGo の推奨手)の場所に守っておくのが本手でした。それを,白「16」と右上隅を抑えたため,戦いになりました。
 白が備えなかったため,黒は上図の水色の場所に打つのが良いと思われますが,この局面になると,KataGo の推奨手は一路右側でした。


上図に示すように,KataGo の推奨展開図に従えば,黒は白を分断して厳しく攻めることができて,大優勢になるところでした。

お互い眼のないまま険しい戦いになる

「次の一手の棋譜並べ」で,手数窓 No. に「50」を入力し,「Jump」ボタンを押すと,下図の局面になります。戻りボタン << ,進みボタン >> を使って,この前後の手順を確認してみましょう。次に,黒はどこに打つべきでしょうか?


黒「51」の一路右側が良いところでした。下図に示すように,KataGo の推奨展開図に従えば,右辺の白一群は取れているので,黒の大優勢になるところでした。

黒は中央の戦いを重視すべきだった

下図は,白「80」(小さい黒丸が付いた白石)で黒2子にアタリを掛けたところです。これに対して,黒「81」は上辺に打ってしまいました。この手では,下図に示すように,中央の水色や緑色のところに打つべきでした。上辺は右辺につながっているので,生死に心配がないところです。従って,中央の黒を補強して,中央右側の白一群との攻め合いを考えるべきでした。


下図は,黒「85」に対して,白「86」(小さい黒丸が付いた白石)と抑えた局面です。これに対して,黒は下図の水色の場所に打てば,右側の白一群との攻め合いを有利にすることができました。

黒は中央右側の白一群との攻め合いに負ける

「次の一手の棋譜並べ」で,手数窓 No. に「120」を入力し,「Jump」ボタンを押すと,下図の局面になります。中央の白から下辺に向かって三間に飛んで,下辺の縦4つに並んだ黒石に迫まったところです。しかし,左側の勝率グラフを見て分かるように,黒が圧倒的に優勢な局面です。例えば,黒は水色の場所に打てば,中央右側の白との攻め合いに勝つのは容易でした。


 ところが,黒「121」と打って,白「122」を許してしまいました。それでも,黒「125」では,下図に示すように,一路上に打って,下図のような展開になれば,まだ優勢を維持することができました。


 しかし,黒「127」「129」に,白「130」と出られて,その後,下図のようになっては,左側の勝率グラフが急激に白側に落ち込みました。この後,双方に問題手もありましたが,白の勝ちになりました。